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スパルタスロン完走記 No.1 「スタートまで」

 2006年9月29日午前7時。私はギリシャはアテネ・アクロポリスの丘に立っていた。アテネからスパルタまでの245.4キロのスタートラインに―――――


スパルタスロン。。。ずっとずっと遠い存在だった大会でした。日本のウルトラのトップランナーの活躍がランナーズに掲載され、また詳細がインターネットで華やかに流れたりして、「ランニング人生の中で、いつかは挑戦したい」、そんな遠い夢のような大会でした。

 そのスパルタスロンに挑戦させようと思わせたきっかけは、さくら道ネイチャーランでした。2005年大会に出場したいと、おととしの秋に申込みをしましたが、非力で出場はかなわず。参加資格を得た人たちは、スパルタスロンで激走しているという事実を知り、自然とスパルタスロンを意識するようになりました。

 ヨーロッパで走るということで、申込み方法や海外振込みの手続き、そして渡航費用の心配やエアチケットの手配、現地での滞在方法など、多くの不安要素があり、今一歩踏み出せないでいました。そんな中、以前からの知り合いで、高橋勇市さんのウルトラマラソンの伴走をしている二階堂さんとお会いする機会があり、強くこのスパルタスロンを勧められました(このときもらったスパルタスロンのキーホルダーは今でも宝物です)。二階堂さんは、すでに このスパルタスロンの完走者で、DVDも私にくれました。

 さらに、私と同じく、さくら道ネイチャーランを目指していたダブルさんの2005年スパルタスロンでの素晴らしい走り、そしてそれを経て参加した2006年のさくら道ネイチャーランでの26時間28分という驚異的なゴールが、出場への後押しとなりました。

 また、妻に出場を持ちかけた際、しばらく無言になっていましたが、「子どももある程度手がかからなくなったし。。。どうせ、行くなと言っても行くんでしょ」と、半ばあきらめ顔で言ってくれた一言が、最後の最後の一押しとなりました。5月、銀行に行って慣れない国際送金の手続き。しかし、日本のスパルタスロン協会の丁寧なアドバイスのおかげで、無事申込みの手続きを済ませることができました。ひとりでは、絶対にスムーズに申込みができなかったと思います。(この場をお借りして日本スパルタスロン協会の事務局の皆さんに、心から感謝申し上げます)
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 スパルタスロンの出場を決めてからは、もう毎日がスパルタスロンのためのトレーニングとなりました。練習計画、そして調整レースへの参加。仕事の異動に伴う夏場の繁忙期もあったので、体と相談しながら体調を崩さないように、かつ精力的に走って夏を過ごしました。夜中から朝方にかけて走ったこともありましたし、仕事が終わってからヘッドランプをつけて峠道に入ったり。はたまた、地元の手形陸橋RFの皆さんと夏合宿を張ったりと、今までにない、いい練習ができたと思っています。

 その結果は、体に如実に現れてきました。食べる量は変わらないのに、春先に69キロあった体重が、6月末には65キロ、スパルタスロン直前には、62キロまで落とすことができました。体脂肪率も17パーセントから10パーセントを切って、素軽い体に仕上げることができました。練習日誌には書いていませんが、コッソリ練習した日々もかなりありました。8月のお盆過ぎから9月上旬までの間は、月間500キロペースで走りました。(実は、これまで月間400キロ走ったことがない。それでも今思えば500キロでも、まだ足りなかった。。。) 今までにないほど、追い込めた夏でした。

 9月25日の出発の日、妻と子どもに「お父さん、頑張ってくるからねー」と言って、一路いわて花巻空港に。その日は関空近くのホテルに宿泊。翌26日、関西国際空港から出国し、ドーハを経てアテネ入りする旅程です。航空会社は、カタール航空。このエアチケットの手配では、二階堂さんのお知り合いで、東京の古山さんに大変お世話になりました。彼女自身もウルトラランナー。スパルタスロンはもちろん、萩往還やさくら道国際ネイチャーランを見事完走しているすばらしい女性ランナーです。関西空港では、二階堂さんとこの古山さん、そしてミホチャンズのミホチャン(スパルタスロンは私と同じで初出場)と合流しました。私を含めこの4人は、今回のスパルタスロンを見据えて、東京ですでに顔合わせをしていて、今大会の参加に向けて新宿の焼き鳥屋でミーティングを開いていました(にぎやかな飲み会でした・笑)。
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▲写真左から古山さん・二階堂さん・ミホチャン(機内にて)

 この他、福井のSHOさん(萩往還250キロ等各種ウルトラ完走者)や、名古屋の段さん(川の道出場者)、高井さん(甲州夢街道・3位)というメンバーが関空で合流し、自己紹介しながら飛行機に乗り込みました。
 飛行機乗ること約11時間。中東ドーハに到着。ここで乗り継ぎの時間が約3時間ほどありました。そこからまた乗り継ぎアテネへ。到着したのは、現地時間27日のお昼過ぎでした。空港からはバスで移動し、宿泊先のホテルロンドンへ。ホテルには、すでに何人かの日本人、そして外国選手がロビーでくつろいでいました。
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▲同室となった手前から高井さんと関家さん


 部屋割りの結果、ツインルームに補助ベッドを2つ入れた4人部屋に入ることになり、私と二階堂さん、高井さん、そして24時間走のアジア記録保持者(272.936㎞)の関家良一さんと一緒の部屋になり、大変緊張しました。でも、高井さんも関家さん、とっても気さくな方で、おごりもなく、さらにひょうきんなところもありの、素晴らしい方々でした(^v^)
 部屋に入って落ち着いたあとは、海沿いを歩きながら近くのスーパーに買い物に。飛行機で長時間の移動だっただけに、リラックスできた時間でした。
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▲ホテル近くのスーパーでお買い物


 9月28日のレース前日。この日の午前中、アテネ市内の観光をしました。バスでアテネ市内に移動し、「無名戦士の碑」の前で記念写真を撮ったり、「スブラギ」を食べたり、「古代アゴラ」を見学したりして、みんなで楽しむことができました。
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▲古代アゴラにて(前列右から二階堂さん、伏見さん、ミホチャン、古山さん、Y子さん、後列右から金井さん、ドンガメさん、私)

 午後は、ホテルに戻って大会の前日説明会。日本語通訳の方もいらして(日本スパルタスロン協会の方かな!?)、明日からの大会の注意事項を把握することができました。
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▲ホテルロンドンのロビーで開かれた前日説明会


 レース前夜の夕食は、ホテルのギリシャ料理。オリーブオイルをふんだんに使った、そして塩味がいまひとつといった料理ばかりで、おかわりをするほどの物ではありませんでした(初めて食べるギリシャ料理。慣れないで当たり前ですよね)。そんな中、日本からレトルトのご飯やカレーを持ってきている人、カップ麺を持ってきている人が見られ、「工夫して前日を過ごしているんだなぁ~」と感心していました。今思えば、そこの部分の経験不足がレースに響くとは。。。その晩、ちょっと胃がもたれた感じがして、ガスター20を飲んで眠りました。
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▲ホテルロンドンの夕食(かなり油っぽく、それでいて意外と塩味がないのが特徴)

 29日・レース当日の朝4時30分。先に起きていた二階堂さんは、すでに準備を着々と済ませ、それこそ日本から持ってきたレトルトパックのご飯を食べていました。私もベッドから出て、すぐにホテルの食堂へ。なんか余り食欲がなかったのですが、古山さんとミホチャンからもらった、おにぎりだけは口にほおばり、ちょっと無理してホテルの食事もお腹に詰め込みました。
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▲ホテルのロビーで、スタート行きのバスを待つ(右からY子さん、古山さん、私)

 ホテルのロビーに下りたのは、午前5時45分。ロビーでは、バスを待っていた日本人選手の皆さんと記念写真を撮りました。みんないい色に焼けていて、体もキッチリ絞れている様子。ここを目標に、しっかり走ってきたという雰囲気でいっぱいです。午前6時にバスでスタート地点のパルテノン神殿に移動。バスの移動中、「胃の調子がいまひとつ悪いな。。。」と感じましたが、たいしたことはないと心配せず、トイレを済ませ、スタート地点に立ちました。
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▲大阪の奈奈江ちゃんを通じて知り合った向井さん(左)、そしてギリシャで知り合った、たつみさん(中)、ながいさん(右)

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▲岩本能史さんを代表とする「club MY☆STAR」の皆さんと一緒に

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▲一番参加者の多い日本人チーム。とっても賑やかでした!

 うっすらと東の空の朝焼けが見える中、幻想的な雰囲気のアクロポリスの丘でストレッチをしながら、集まってくる各国の選手を眺めていると、「夢の舞台にとうとう来たんだなぁ」と、鳥肌が立つ思いでした。
 日本の選手たちは、他国の選手に負けないほど賑やか。そういえば、参加国の中で、55人という一番多く参加している国ですから、当たり前といえば当たり前。初めて会う方や、ランナーズなど各種雑誌に載っているトップランナー、トップチームの皆さんと写真を撮らせてもらいました。
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▲いよいよスタートラインに

 そしていよいよスタートのとき。ギリシャ語ではなく、英語でのカウントダウン。午前7時のスタートに合わせ、スリー、ツー、ワン、ゼロ! で246人の選手がはるかスパルタスロンを目指し、一斉にスタートしました。


スパルタスロン完走記 No.2「レース」に続く

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by takanori922 | 2006-10-07 23:50 | ウルトラマラソン
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